FMV-5133T3のクロックアップ

 

実験用にオークションとかで安いPCを時々購入します。
通常のペンティアムだと数千円、Pen-PROくらいでも五千円までで十分なものが手に入ります。
それを購入して手持ちの部品を継ぎ足しながら、壊れるかも知れないような実験に使用しています。
実験終了の結果まだ動いていたりするとさらに手を加えてOSサンプル用などとして余命をこき使われます。

手を加えていくときに避けて通れないのがクロックアップです。(別に避けて通っても問題無いです)
PCのカタログに載ってる200MHzとか書いてあるのがクロック数。
他のパーツが全く同じで有れば、クロック数の高い方が速い処理能力を持ってることになりますが、 その数値を内緒でこそっと上げてしまうのがクロックアップ。
もちろん自己責任で、メーカー保証が残っていたとしても対象外ですので注意してください。

本体の筺体を開けM/B(マザーボード)を眺めて、基礎になる周波数とその倍率の2つの数値を変更できるジャンパピンを探します。
最近はBIOS画面の設定で簡単に変更できるM/Bも多くなってきましたが、ジャンパピンとは違った問題もあるのでそれらの機種はまた後日。

ジャンパピンというのは、M/Bから生えてる金属ピンを黒いプラスチックのパーツでブリッジし、ショートさせることで仕様設定を変更するピンのことです。
親切なM/Bはわざわざプリントで 設定ピンとその変更方法が書いてありますが、すべてがそうではないので見あたらないときにはインターネットで調べたりします。
先ほどの2つの数値を変更できるジャンパピンが見つかればあとは簡単。
周波数かける倍率がそのままクロック数となりますので、少しずつ上げていって都度起動し動けばとりあえずOKと思ってください。
とりあえず動いても安定稼働するかどうかは別物ですので、温度管理しながらしばらく試験稼働することも必要です。

で、最近パーツ取りした「FMV-5133T3」の場合、周波数変更ピンは基板にちゃんとプリントしてあるので直ぐ判ったのですが、倍率変更のピンが全然判りません。
いろいろやった結果「JP13」と「JP14」の2つで変更できることが判りました。
「JP13」の2-3ショートと「JP14」の1-2ショートで「2倍」
「JP13」2-3と「JP14」2-3で「2.5倍」
「JP13」1-2と「JP14」2-3で「3倍」です。
周波数を66.6MHzとした時、これで「133MHz」「166MHz」「200MHz」の使い分けが出来ることになります。

基本的には品番が近ければ同じM/Bを使ってることも多いし、参考になる機種は多いとは思うんですが、結果にはCPUの当たりはずれが影響します。
同じ品番で同じクロック数のCPUだからといって全く同じとは限りません。
造った時期や工場によってロット番号が変わり、そのままのクロック数で使う分には同じですが、クロックアップしようとすると出来るものと出来ないものがでてきます。
これらもインターネットで検索するとロット番号一覧表なぞをアップしてる親切な御仁が居るので調べてみるのも良いかも。

最後になりましたが、クロックアップは無理してCPUを働かせますので負担が増えてしまっています。
CPUの過発熱は避けては通れませんので、放熱・冷却等の追加処置が必要になる場合がほとんどです。
実験用ならいざ知らず、大事な仕事用をクロックアップする時はある程度の事前準備と心の整理が必要です。